「Shocking Function」と「熊谷徳明」
お久しぶりです。久々のフュージョンネタです。
今回は、CASIOPEAのアルバム「DRAMATIC」より
「Shocking Function」という曲をご紹介します。
この曲は、1993年のアルバム「DRAMATIC」に収録されています。
アルファレコードに復帰後初のアルバムであり、
ドラマー熊谷徳明の新加入後初のアルバムです。
まず特筆すべきはやはり熊谷さんについて。
子供の頃からCASIOPEA(特に神保彰)に憧れていたという熊谷さん。
名門「バークリー音楽大学」を卒業後、CASIOPEAに加入。
神保さん、日山さんに比べて圧倒的に派手なドラミングが特徴。
その力強さが演奏からビシビシ伝わってきます…
そして、初参加のアルバムに曲まで提供。
流石、バークリー出身…
そして生まれたのが「Shocking Function」。
前奏から16ビート全開のドラムと、ナルチョのベースがビシビシ叩き込まれます。
キーボードによるAメロは音の数は多いですが歯切れのいい軽快な旋律。
そして、Bメロになり曲が動き出します。
熊谷氏独特のいわゆる「エモい」メロディ。
後に結成する「TRIX」によく見られる"熊谷節"。
(例:アルバム「FORCE」の「Puma」。曲の構成までそっくりです。)
自分はここが一番のお気に入りポイント!
毎回聞き惚れてしまいます!
そして、野呂氏がメロディに加わりサビへ。
このサビ、あのBメロの割にあっさりしてるんですよね。
サビも歯切れが良い爽快感のある旋律。
その後、向谷さんの難解かつジャンキーなソロが終わると、
曲最大の見せ場がやってきます。
熊谷さん特有のパワフルなドラムソロ(しかも長い!)
そして、その間を縫うようにユニゾンが入ります。
16分音符の難解なリズムが展開され、ドラムソロはヤマ場を迎えます。
そして、何事もなかったかのように再びAメロへ…
「CASIOPEAに熊谷在り!」と言わんばかりの衝撃、
まさに「Shocking Function」ですね…
意外とこの曲のレビューが少ないんですよね…
自分は隠れた名曲だと思ってるんですが、
世間的にはどーなんでしょうか…?
神保デビュー作「Ripple Dance」もそうですが、
ちょっと"異色"な感じがとても鮮やかに映って、
印象に残る名曲として自分の中では感じてます。
結果的に、熊谷さんは「DRAMATIC」を含め、
6枚のアルバムの発表後、CASIOPEAを脱退します。
そしてその後、あの有名バンド
「ハイパーテクニカルコミックフュージョンサービス団体」こと「TRIX」を結成し、
再び、フュージョンの第一線に帰ってくるのです。