2016年度全日本吹奏楽コンクール課題曲 感想
皆さん、こんにちは。
今回から新しく吹奏楽タグを
作成しました。
今回の話題は課題曲です。
今年も課題曲の季節がやってきました。
私も自分の所属する楽団で音を出したり
YouTubeで動画を見たりして
いろいろ思ったことがあったので
まとめて書かせていただきます。
Ⅰマーチ「スカイブルードリーム」
とても爽やかな題名通りの印象です。
A以降のメロディが16分音符が絡む軽快なリズムなのに対して、Cのバスのメロディは4分音符主体。
フレーズの作り方は簡単ですが、大きな単位のメロディなので減速しないように気をつけなければなりません。
Trioはゆったりとしたメロディの裏で高音がが鳥のさえずり的なのを演出してるありがちな設計。
ブリッジはTrioのメロディを2回演奏した後に現れます。♭♯がとても多いのでピッチが合わない…
そしてrit無しで最後のフレーズに突入します。そして最後へと向かうのですが…
Tpの超どソロ
最初聞いた時、"…ナニコレ?"ってなりました。
最後へと向かう大事なキッカケをたった1人に任せる、最後の聞かせどころですね。
全体的に、去年のⅡや一昨年のⅣや2007年の
Ⅱマーチ「ブルースカイ」(ややこしい)に似ている、よくあるコンサートマーチです。
その分過去の課題曲(特にT嶋氏の作品なんか)が参考になる部分も多いですね。
Ⅱスペインの市場で
僕は人々で賑わう海辺の市場みたいなのをイメージしましたが、まあそんなことは置いときましょう。
3/4主体ですが最初に9/8が出てくるのは注意です。
カスタネットが非常に重要な役割をなしているのはスペインならではです。タンバリンとともに曲のイメージを作っています。
ここからは、まるで夜を迎えたかのような不思議な空気に包まれます。
その後、後半のヤマ場を迎えます。ここのクレッシェンドは曲の雰囲気のためにも、大胆かつ乱暴にならずに演奏したいですね。
すると再びカスタネットが最初のメロディのリズムを刻み、主題の再現に入っていきます。
最後はテンポも速くなって、華やかに終わる…と思いきや意外とあっさり終了。
なんか消化不良みたいな感じがしました。
曲の流れがとても大事な曲だから、途中からメロディとして加わってくる人はそれまでの流れを汲み取って入らないと流れが悪くなり印象も悪くなりそうだと思いました。
Ⅲある英雄の記憶〜「虹の国と氷の国」より
曲が始まった瞬間に某ゲーム音楽を思い起こしました。皆さんもそうですよね。
そしてなんやかんやあった後、再びゆっくりに。そして…
オーボエのソロ
しかも長い。
伴奏も大変そうです。
例年ならⅠに来そうな感じの曲調。
どこが虹の国でどこが氷の国かなんか考えてみるとまた面白いかもしれません。ただ、先述の2つの曲に比べて高い技術が求められます。その分、聞かせどころは多数あります。
Ⅳマーチ「クローバー グラウンド」
いざこざがあって一度選考で落選してから再び這い上がって来た曲。♭系(E♭、D♭)の色彩豊かなマーチですが、時折出てくる一風変わったブリッジをうまく使って、曲調を変えたい所です。
Ⅰのマーチに比べ分厚く曲が描かれているので人数が多ければ多いほどゴージャスな仕上がりになります。
その特徴がAの前からすでに出ていて、6小節にも及ぶ前奏は複雑なコードが使われていて、慣れない内は不思議な感じがします。
Aの各フレーズとフレーズの間に出てくるグロッケンとフルートの連符が印象深いです。
その後Cの第二マーチ、D以降の第一マーチの再現などを経由した後に出てくるのが、先述の通りの変わったブリッジ。
♭が多くてピッチがなかなか厳しい所です。
そしてゆったりとしたTrioへ。伴奏も付点2分音符+4分音符のリズムへと変わります。
からのブリッジを乗り越えた先に待ち受けるのはなんと…
テンポ102
堂々としたマーチに雰囲気を変えれると好印象だと思います。
そして再びテンポ132に戻り、最後を迎えて終了。
マーチっぽくない要素がたくさん散りばめられているのがとても曲を面白くしていると思います。Ⅰに比べると曲の造りが複雑ですが、逆にそのバンドの音がする曲に仕上げられる…みたいな感じでしょうか。
Ⅴはもう少し研究してから載せたいと思います。奥が深すぎるw
以上、課題曲についてでした。
皆さん、頑張ってください!
さよーならー(^^)/